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GARDEN菜園

春まきキャベツ 育苗管理が肝心

広報誌「さいたま」2024年2月 No.287

園芸研究家●成松次郎

 キャベツなどのアブラナ科野菜は夏まき栽培が一般的です。しかし、低温期に種まきをする春まき栽培では、早期に花茎が伸びて収穫できないことが起きます。適切な品種を選び、苗作りでの温度管理を上手にすれば、初夏に収穫する作型を成功させることができます。

 

[品種]

とう立ちしにくい晩抽性と収穫期の高温を避けられる早生性を兼ね備えた品種を選びましょう。
 柔らかくジューシーな春系の「春波」(タキイ種苗)、「中早生二号」(サカタのタネ)などがお薦めです。

 

[苗作り]

発芽温度は、おおむね5~35度で、適温は20~25度です。その後の温度は、日中15~20度、夜間5~10度を確保します。そのため、トンネル内に温床マットなどで温床を作り、最低10度を目安に加温しますが、日中は25度以上に上がらないように換気をします(図1)。7・5~9cmポリポットに3、4粒まきし、本葉2枚で1本とし、本葉5、6枚の大苗に仕上げます(図2)。

 

[畑の準備]

畑1平方m当たり苦土石灰100g程度をまいて、よく土を耕します。畝幅70~80cm、深さ20cmの溝を掘り、この溝1m当たり堆肥1kgと化成肥料(NPK各成分10%)100gを施し、土とよく混ぜて畝を立てます(図3)。

 

[植え付け]

時期はソメイヨシノが開花する頃(気温10度以上)に、株間40cmに植え付けます(図4)。

 

[追肥]

結球期まで肥効が残らないように、定植後2週間程度で株の周りに化成肥料を1株当たり10gくらいまいて、株元に土寄せします。

 

[病害虫の防除]

気温が上がるとアオムシ、コナガの発生が多くなるので、BT剤などで防除します。

 

[収穫]

球が固く締まる前に早めに収穫します(図5)。

 

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

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