JAさいたま

  • お問い合わせ
  • サイトマップ
  • 困ったときは

GARDEN菜園

カボチャ 強健で育てやすい

広報誌「さいたま」2022年4月 No.265より

園芸研究家●成松次郎

生育適温は17〜20度でウリ科野菜の中では比較的低温に強く、強健で病害虫も比較的少ない野菜です。ビタミン類、カリウム、カルシウムなどを豊富に含み、特に免疫力を高めるβ-カロテン含量は野菜の中ではトップクラスです。

 

[品種]

西洋カボチャでは「みやこ」(サカタのタネ)、「えびす」(タキイ種苗)、「九重栗」(カネコ種苗)など、ミニカボチャでは「坊ちゃん」(ヴィルモランみかど)など。表皮が白く貯蔵性のある「雪化粧」(サカタのタネ)などもあります。

 

[苗作り]

種は一般地では3、4月に12cmポットに3粒まき、本葉1枚の頃生育の良いものを残して間引いて1本にし、本葉4、5枚まで育てます(図1)。

 

[畑の準備]

植え付け2週間前に1平方m当たり苦土石灰100gを全面にまいて耕します。次に、畝幅(ベッド幅)90cmで、中央に深さ20cm程度の溝を掘ります。この溝1m当たり化成肥料(NPK各成分10%)100gと堆肥2、3kgとを施し、溝を埋め戻して高畝を作ります(図2)。

 

[植え付け]

遅霜の心配のない4、5月が植え付け適期で、株間90cm程度に植え穴を掘り、穴に十分水を注いで植え付けます。遅霜の恐れのあるときは、ポリフィルムでトンネル、ホットキャップやあんどんを作り、保温します(図3)。

 

[整枝・交配]

本葉5枚くらいで摘心し、生育の良い子づるを3本伸ばし、他の子づるはかき取ります(子づる3本仕立て)。伸びた子づるは重ならないように配置します(図4)。着果節位は10節前後を目標にし、雄花開花日の早朝に花粉を雌花の柱頭になすり付け、受粉(人工受粉)させます(図5)。

 

[追肥・敷きわら]

追肥は果実がこぶし大の頃、化成肥料を1株当たり30g程度、株元から離してばらまきます。茎葉と果実への泥はね防止のため、敷きわらや不織布など透水性の資材を敷きます。

 

[収穫]

開花後45〜50日たって果実に爪が立たないくらい堅くなった頃が収穫適期です。収穫後7〜10日、風通しの良い場所に置いておくと甘味が増します(図6)。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

トップへ戻る